6月 142013
 

以前に「SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その1)」と題して、REX-USB61用のSPI/I2C Serial EEPROM基板 REX-USB61-EEPROMを紹介させていただきました。

RATOC e2eStoreでは、このREX-USB61-EEPROMとREX-USB61をセットにした商品REX-USB61-EP を販売しています。

新製品USB61-EP

そこで今回からは、REX-USB61およびREX-USB61-EEPROMの魅力についてお話したいと思います。

SPI/I2C関連のトピック
Serail EEPROM以外のSPI/I2Cデバイスへのアクセスについて説明した記事も以下に掲載しています。

最初に、開発現場から量産・検査・品質評価のエンジニアの方まで幅広くご採用頂いております
REX-USB61 USB-SPI/I2C プロトコル・エミュレーター の方から紹介させて頂きます。

REX-USB61開発の背景

SPI/I2Cバスは、シンプルで非常に汎用性が高いため、今や、民生用・産業用を問わず多くの機器の組込み基板上に内部接続用バスとして使われています。
組込み製品等の内部基板上に実装されたデバイスとそれを制御するマイコンを接続するためのバス規格ですので、外部インターフェイスによる接続というものはありません。
しかし、開発者はデバッグ用としてSPI/I2Cバスを外部へ引き出してテストしたい場合があります。
そこで弊社では、2007年にSPI/I2Cバスを外部で簡単にパソコンへ接続できる製品としてREX-USB61 USB-SPI/I2Cプロトコル・エミュレーターを開発しました。

従来は、開発者がSPI/I2Cバス用デバイスの回路や制御ソフトを開発する場合、SPI/I2Cプロトコルに対応したロジックアナライザなどの高価な測定器を使い、マイコンからの制御信号を確認しながらデバッグを行っていました。プログラムを修正するたびにコンパイルを行い動作の確認を行うので時間もかかりました。
簡単なテストや開発を行うにも専用の測定器等を使うのは手間がかかり、時間も取られてしまいます。
そういった場面にパソコンから簡単にSPI/I2Cバスの制御が簡単に行える製品としてREX-USB61を開発しました。

REX-USB61の使用による効率化の例

REX-USB61を使うことによってSPI/I2CデバイスはPC上のツールで簡単に動作を確認できるため、十分に動きを理解した上でマイコンのプログラミングを行うことで開発期間も短縮できます。また、設計段階でSPI/I2Cデバイスが適切かの判断をあらかじめ行うこともできます。
I2Cセンサーデバイスが実装された組込み基板を開発・評価する場合を例に従来の場合とREX-USB61を使用する場合を比較してみましょう。

    【従来の場合】

  1. PC上でセンサーデバイスを動作させるマイコン用プログラムの作成、デバッグ作業
  2. マイコン用プログラムのダウンロード
  3. マイコンの起動
  4. デバイスの動作確認
  5. PC上でマイコン用プログラムのデバッグ作業⇒1へ戻る

Flow-no_usb61

    【REX-USB61を使う場合】

  1. PC上でデバイスを動作させるプログラム(またはスクリプト)を作成
  2. デバイスの動作確認
  3. PC上でプログラムのデバッグ作業⇒1へ戻る

Flow-with_usb61
このように、REX-USB61を使うことで、作業の集約・効率化が行え、開発・評価のスピードアップが可能となります。

REX-USB61-EEPROMについて

次に、SPI/I2C Serial EEPROM基板 REX-USB61-EEPROMを紹介します。
EEPROM基板の機能等については、以前のブログ「SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に」で紹介しておりますが、そこで詳しく紹介できなかった専用のフラットケーブルについてお話します。

この専用のフラットケーブルは、これ1本でREX-USB61と接続できるため、わずらわしい配線作業が一切必要なく非常に便利です。
そして、専用フラットケーブルには電源ラインも含まれており、REX-USB61-EEPROM基板への電源はREX-USB61から供給され、PCからREX-USB61-EEPROM基板に対する電源のオンオフ制御が可能となっています。
USB61-EEPROM接続
例えば、REX-USB61-EEPROMに標準で添付している専用のEEPROM書込みプログラムでは、EEPROMからのデータ読み出しやデータの書込みが行われる時のみEEPROM基板へ電源を供給するようになっています。
これにより、EEPROMの取り付けや取外しをする場合にその都度電源を切って入れ直したり、接続ケーブルの取外しや再接続といった手間が一切ありません。

そして、REX-USB61-EEPROM基板上には、電源インジケータが用意されています。
PoweIndicator-01
このインジケータは、REX-USB61-EEPROM基板へ電源が供給されてSerial EEPROMへのアクセス中のみ点灯するため、ひと目で電源の供給状態を確認できるため、本製品をより安全にご使用いただけます。

■最後に

ここまで、REX-USB61およびREX-USB61-EEPROMのそれぞれの魅力を簡単に説明しました。
REX-USB61-EPでは、これらをセット品として提供することで、SPI/I2C Serial EEPROMへアクセスするためのハードとソフトの一式が一度に揃い、追加で何かを用意する必要がありません。

実際に箱を開けてから使い始めるまでが以下の手順で行えます。

  1. REX-USB61-EEPROM基板へSPI/I2C Serial EEPROMの取り付け
  2. REX-USB61本体とREX-USB61-EEPROM基板と同梱の接続ケーブルで接続
  3. パソコンへ添付のREX-USB61ドライバをインストール
  4. パソコンとREX-USB61を同梱のUSBケーブルで接続
  5. EEPROM書き込みソフトを起動したら、画面からEEPROM型番を選んでデータを書込む

今回は、REX-USB61、REX-USB61-EEPROMの魅力とこれらのセット品 REX-USB61-EP について紹介しました。
次回は、SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その3)としてREX-USB61-EEPROMに標準で添付している専用のEEPROM書込みプログラムの使用例について説明していきます。

SPI/I2C関連のトピック
REX-USB61-EEPROMに添付の専用ソフト EEPROMProg Rev.2 がリリースされました。

REX-USB61mk2に対応しました。そして、以下の設定・機能が追加されました。

デバイスへの電源供給 1.8V, 2.5V
使用周波数(SPI) 1KHz~50000KHz
使用周波数(I2C) 1KHz~50000KHz
バス幅(SPI) Quad通信対応

登録済みデバイスおよびメーカが追加されました。

I2C FRAM Fujitsu製 / CYPRESS製
SPI EEPROM ISSI製 / SPANSION製 / winbond製

詳しくはREX-USB61-EEPROMの製品情報をご覧ください。


関連記事
SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その1)
SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その3)
SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その4)
SPI/I2C Serial EEPROMへのアクセスを簡単に(その5)

I2C RTCデバイスにアクセスする
I2C気圧センサーにアクセスする(その1)

REX-USB61mk2の新機能 EEPROM書込みユーティリティ


この記事で紹介した製品

REX-USB61製品画像
REX-USB61 - USB-SPI/I2Cプロトコル・エミュレーター

USB61-EEPROM本体
REX-USB61-EEPROM - SPI/I2C Serial EEPROM 基板

USB61-EP
REX-USB61-EP - SPI/I2Cプロトコル・エミュレーター EEPROM基板セット

 返信する

以下のHTML タグと属性が利用できます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

(必須)

(必須)

*