8月 312012
 

こんにちは、

今回から数回に渡って、「AndroidでRS-232C機器を使う」と題して、AndroidタブレットでRS-232C機器を接続する方法について紹介させていただきます。

かつては、パソコンとその周辺機器を接続するインターフェースとしてRS-232C(シリアルインターフェイス)が広く普及していましたが、最近のパソコン向け周辺機器のインターフェースでは、すっかりUSBに取って変わられました。
とは言え、産業用機器や計測機器などでは、いまだにRS-232Cポートが搭載されているものは少なくありません。
一方、今やノートパソコンや省スペースパソコンからは、RS-232Cポートは無くなりつつあります。
当然ながら、Androidタブレットには、RS-232Cのポートは搭載されていません。

USB Serial Converterに関する最新トピック
2013年9月よりUSBコネクタにMicro-Bタイプを採用した製品『REX-USB60MB』を発売しています。
REX-USB60MB
この製品ではUSB変換ケーブルが不要となり、直接Micro-Bコネクタへ装着することが可能です。
REX-USB60MB用にAndroid版簡易ターミナルアプリ『USB60Term』をGoogle Playにて公開しており、ご購入後、すぐにお使いいただけます。
REX-USB60MBは、最新のAndroid端末 Nexus 5 および Nexus 7 (2013) *注1 で動作確認済みです。
*注1) Nexus 7 (2013)で Android OS 4.3 の場合、USBデバイスとして検出されないことが確認されています。その場合はOSバージョンを4.4へアップデートする必要があります。


そこで、今回は、2012年8月に発売された弊社製USBシリアルコンバータ REX-USB60MIを使って
AndroidタブレットのUSBポート経由でRS-232C機器を制御する方法を紹介させていただきます。


USBシリアルコンバータ REX-USB60MI

具体的な例として、AndroidタブレットにRS-232C接続タイプのバーコードリーダを接続します。
バーコード読み込み用アプリは、REX-USB60MIのAndroid用サンプルプログラム(USB60Samp01)を使用します。

●機器構成について

使用する機器の構成は以下のようになります。

  • Androidタブレット
    東芝レグザタブレット PA70046FNAS (Android OS4.0.3)
  • USBシリアルコンバータ(REX-USB60MI)
    USBシリアル変換チップにFTDI社製FT232RLを搭載しています
  • バーコードリーダ(KEYENCE BL-N60R)
    RS-232C接続タイプのバーコードリーダです

使用するAndroidタブレットですが、以下の2つの条件を満たしている必要があります。

  • AndroidOSのバージョンが3.1以降であること
  • USBホスト機能に対応したUSBポートが搭載されていること

東芝レグザタブレットのMicro-USB(AB)ポートは上記条件を備えています。

●AndroidのUSBホスト機能とドライバについて

Androidのバージョン3.1からOS標準でUSBホスト機能(USB Host API)が実装されました。
これにより、USBホストポートが搭載されたAndroidタブレットで様々なUSB周辺機器が利用できるようになりました。USB Mass StorageやUSB HIDデバイスなどは、AndroidOS標準でドライバが組み込まれているため、USB外付けハードディスク、USBフラッシュメモリ、USBマウス、USBキーボードなどは、AndroidタブレットのUSBポートに接続するだけでそのまま使用できるようになってきています。

一方、USBシリアルコンバータは、OS標準でドライバがサポートされていないため、Androidタブレットで使用できるようにするには、対応させるAndroid用のドライバを用意する必要があります。

今回は、FTDI社製のUSBシリアル変換チップに対応したUSBドライバとしてgithub のサイト(http://github.com/ksksue/FTDriver)で公開されているFTDriver(※1)を利用します。

※1: FTDriverは、あくまで個人的な活動で作成されています。 作成者のご好意により紹介の許可を得ておりますので、FTDriverの作成者へメール等で直接お問い合わせされないようお願いいたします。

この記事は2012年8月に掲載されたものですが、その後(2013年2月)FTDI社のサイトで
USBシリアルコンバータ用のクラスライブラリ (D2XX Library Packages)が公開されています。
e2eStoreブログでも、FTDriverに代わるドライバとして「AndroidでRS-232C機器を使う(その4)」で詳しく紹介しております。

次回からは、実際にサンプルプログラムを使って動作させる作業を説明します。

「AndroidでRS-232C機器を使う(その2)」に続く…


関連記事
AndroidでRS-232C機器を使う(その2)
AndroidでRS-232C機器を使う(その3)
AndroidでRS-232C機器を使う(その4)
AndroidでRS-232C機器を使う(その5)
AndroidでRS-232C機器を使う(その6)


この記事で紹介した製品

REX-USB60MI製品画像
REX-USB60MI - USBシルアルコンバータ(Micro-USBタイプ)

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